自分の誕生日会を自主開催した話

30歳になったので、記念に誕生日会を自主開催した。

去年友達が自分で誕生日会を開いていてとても素敵だったので、それに倣う形。

実際やってみたら「なんでみんなやらないんだろう」と思うくらい楽しかった。

こんな準備をして当日はこんな感じだったよというのを記しておきます。みんな誕生日会をやろう!

 

【準備】
  • 当日何をするか決める

まずは何をするか決めないと始まらないのでここから考えた。「寿司を握りたい」「カレーを振る舞いたい」「カラオケがやりたい」「タロット占いがしたい」「自分で作ったプレイリスト流したい」など案を出す。これにより、キッチンとカラオケとしっかりめのテーブルとSpotifyを繋げられる環境がある会場で開催するイメージを具体化していった。

当初は公園でドデカピクニックとかもいいなと思っていたが、4月は天候が安定しないのでレンタルスペースを借りて屋内でやるべきだなと考え直した。晴れやすい月に生まれた人なら楽しそうだから屋外開催良いと思います◎

  • やりたくないことも決める

細かいお金の計算と力仕事だけはやりたくないと思ったので、会費はきっかり1,000円にして、ドリンクは各々持ち寄ってもらい、プレゼントは持ち込み禁止にすることにした。結果かなり楽だったので、この過程が重要だと思われる。

  • 人数のあたりをつける

誘いたい人の顔を思い浮かべてみたところ20人くらい居たので約20人キャパで会場を探した。

  • 日程を決める

誕生日当日は平日だったので、誕生日に近い3連休の中日に開催した。内容にもよるが、前日は準備に奔走することになるし、翌日は疲れで1ミリも動けなくなるので、やるなら3日以上の連休の中日が絶対におすすめです。

  • 会場を決める

20人ほどのキャパでちゃんとしたキッチンとカラオケが両立した会場を探すのは困難を極めたが、えーいと決めた場所がとても良くてラッキーだった。夜にダイニングバーとして営業しているお店を昼の時間帯に間借りする形。キッチンの写真がレンタルスペースのサイトに載ってなくて賭けだったけど、Googleマップのレビューとかを見て「フード出してる店なら大丈夫だろう」と判断し、結果正解だった。

Spotifyのプレイリストを流せるかも不安だったけど、お店に設置してあるFire TV Stickが使用可で、かなり自由に使わせてもらってありがたかった。せっかくだからと会場下見の際にカレーとビールを頼んだら美味しかったので、客としてまた来たい。

  • 開催予告、人数確定、アンケート実施

開催の1か月前くらいから友達に日程のお知らせをし、来られる人の人数を把握していった。寿司ネタをどうするか迷ったのでGoogleフォームでアンケートを作成して参加者の方々に答えてもらったのだが、近況や私に期待することも聞いたらラブリーな回答を得られたので、アンケートをしてみるのもおすすめです。

  • 必要なものを購入・貸してもらう

当日やることが固まってきたら必要なものを洗い出し買い出しをする。カレーを入れるホーローの保存容器や混ぜ寿司を入れる容器などは新たに購入した。これでいつでもケータリングができるぜ!友人からはクーラーボックスや炊飯器、電気ケトルなどを貸してもらった。加えて何人かにお願いし、当日少し早めに来てもらい準備を手伝ってもらうことにした。人に頼ることも大事だなと実感した。

  • フライヤーとタイムテーブルを作る

Adobeを駆使してイベントのフライヤーとタイムテーブルを作成した。ワイがDIYライオットガールや!素人でもなんとなく良いものができるのでAdobeって本当にすごい。

タイムテーブルを考える過程で、来てくれた人全員とちゃんと話せない気がしてきたので、少しでも1対1の時間を作るためにチェキ会も開催することにした。それでも時間を持て余す人がいる予感がしたので、ブログのURLをQRコードにして印刷して壁に貼って、見たい人には見てもらう形にした。当日は分身しないと回らないくらいバタバタしたので、そういう工夫もやって正解だったと感じる。

  • プレイリストを作る

ここ数ヶ月〜1年くらいで聴いてた曲を中心に、パーティーぽさや企画との相性、来てくれる友達の趣味などを加味して作成した。開催の2か月前くらいから大枠を作っていたけど、日程が近づくにつれその時の気分と合わなくなってきて何回か作り直したので、直前にバーッと作った方が良かったかも。会場にはプレイリストにアクセスできるQRコードを印刷して壁に貼った。プレイリストはコレ。当日曲に合わせて自分の名前をコールしてもらったりしてテンション上がった。

  • フードを仕込む

大事な友達に不味いものを食わせるわけにはいかねえ…と、当日までに何度か練習で作って自信が持てるものだけを提供した。お品書きは握り寿司、いなり寿司、鮭と青じその混ぜ寿司、鯖缶トマトカレー。カレーは特に美味しくできて、友人数人からレシピを尋ねられた。稲田俊輔氏のカレーレシピは簡単なものが多くて本格的で美味しくて激推しです。

 

【当日】

当日は今年一番の暑さになり、来てくれた友人から「天気も祝福してくれているね」と言ってもらえるくらいのいい天気だった。

屋内とはいえ天気がいいのはありがたかったが、食材が悪くならないか心配になった。生ものの提供があったので特に気を使ったのだが、気温が高くなる可能性がある場合はしっかり温度管理するのが大事だなと思った。

前日にカレーの仕込みをして持ち物を揃え、当日は5時起きで寿司の仕込みをした。時間に余裕を持ったつもりだったが、用意が全然間に合わず予定より会場入りが遅くなってしまった。友達に手伝ってもらったおかげで、どうにか人が揃う頃には準備が整った。空調の設定がよくわからなくて苦労したが、これも友達が調整してくれてめちゃくちゃ快適になった。友達がいないと何もできません。

「今日お寿司食べれるから昨日寿司我慢した」という人と「昨日お寿司食べた」の人どっちもいてウケた。フードのクオリティに満足してもらえるかドキドキしていたが、グルメな人に「全部抜群に美味しかった」と言ってもらえたので自信が持てた。

段取りが悪くて朝からあんまり食べていなかったので、寿司を振舞った後にまかない的に残ったものを食べていたら、その間に有志の皆様が片づけをしてくれて、食べ終わる頃には食器洗いや持ってきたものの整理が終わっていた。更に、ゴミを持ち帰らないといけなかったのだが、参加者がみんな率先してゴミを持ち帰ってくれたので、私が持ち帰るゴミが無い状態になって「!?」と思った。みんな育ちが良すぎないか?

結論として、いい誕生日会にするにはいい友達を呼びさえすればいいということだと思う。結局人なんだな~

 

【感想】

好きな人だけを呼んだので、会場が右を見ても左を見ても好きな人しかいない空間になりかなり幸せだった。しかも「おめでとう」とか言ってくれるのでヤバい。みんな思い思いの方法で愛情を伝えてくれて嬉しかった。

フライヤーに「手紙が欲しい」と書いたら、手紙を持ってきてくれた人が何人かいて嬉しかった。友達が自主的にポストカードに参加者全員から一言ずつ書いてもらったものを渡してくれて、それもとても素敵だった。手紙って本当に良いですね。感情が乗ってるし、字体から書き手を連想させて擬似的に会っている感じがするので逆に未来を感じる。言葉ってすごい、言葉にならないすべてもすごいが言葉ってすごい。

宝物すぎて独り占めした方がいいかもしれないけど、私のことを「めちゃくちゃ社会性があるやさしい山犬」とたとえてくれた方がいて、わ〜!なにそれめっちゃかっこいいと思った。私の死後発掘されて名文として世に発表されてもおかしくないくらい素晴らしいです。

誕生日会の後も手紙をくれる人が何人かいて、「あの時こんな気持ちだったんだ」「こんなに私のこと覚えてくれてるんだ」と驚きと感動があった。私は過去のことは正直ほとんど覚えていなくて恨みとか許せないことばかり記憶してしまうので、誰かと過ごした瞬間の感情とか誰かからしてもらって嬉しかったこととか、これからはちゃんと覚えておきたい。


参加者が口を揃えて「知らない人も居たけどみんないい人だった!」と言ってくれてあったかい気持ちになった。それはあなたたちひとりひとりがいい人だからそうなってるんですよ~という感じ。

「いい人だけ選んで友達になってるから友達少ない」って思い込んでたけど、「いい人との縁を切らさないようにしている」だけでそれは友達の多寡にはあまり影響していない、というか友達結構多いのかも?と思った。

体感としては大成功で、それを「あなたの人徳のおかげだよ」とか言ってもらってしまい、"And in the end the love you take is equal to the love you make"という歌詞を思い浮かべた。

30歳を迎えた時のブログでは「人から何か欲しいとかしてほしいとか思わない」と書いたけど、書いた直後から「"何かしてほしいと思わない"ということより"人に何かしたい"と思うかどうかが大事なのでは?」と思っていたので、今後は益々与える女になっていきたい。僕の愛している人よ〜

 

急に視力が上がったかのように周囲の人からの愛情をはっきり感じられるようになった気がする。ちゃんと行動したり言葉にしたりしたのが良かったのかもしれない。普通に生きていると周囲の人のありがたみを実感するのって難しいと思うので、こういう機会を持てて貴重な体験になったなと思う。

一人2貫ずつとは言え20人近くの方に寿司を振る舞い、タロット占いした人は告白に成功した(その後すぐ別れちゃったらしいけど)ということで、寿司職人や占い師として確かな実績を作ることができ、自信に繋がった。特技の無い人間だと思っていたけど、寿司とタロットは特技として主張していこうと思う。結構大変なので頻繁にはできないけど、次は35歳の時とかにまたパーティーを開きたい。みんな誕生日会をやろう!